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 明治から昭和時代にかけての言論人、思想家である、徳富蘇峰の言葉です。
東京新聞の前身となる日刊紙「國民新聞」を主宰したことで知られ、「日本言論界の父」とも呼ばれています。
「尋常」とは、普段と変わらぬ平和な日常のこと。平時に非常時を想定できる
智慧と、先人の教訓に学ぶ謙虚さと素直さが自らを救うと教えます。
 去る1月14日付の読売新聞朝刊に、「東日本大震災10年 秘話」と題して、岩手県釜石市の小・中学生約570名が津波の難を逃れた、釜石の出来事に関する記事が掲載されました。
 昔から津波にたびたび襲われていたこの地区では、普段から地域が一体になった訓練が行われ、老若男女、全ての住民に自助と共助の精神が根づいていたといいます。小学生は各自で通学路マップを作成し、避難場所や危険な場所を確認する。中学生になれば、小学生を助け、消防と連携した負傷者の搬送訓練を行う。さらに、郷土資料館の被災写真を見学して、住民から過去の被災体験を聞き、地震が起こった時に自分はどう行動すべきかを考える。
 一刻の猶予を争う命の危機に、自ら考えて行動するこうした訓練が、いざという時の冷静な判断と正しい行動に繋がったのでしょう。



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