音楽家、そして神学者として高名でありながら、30歳で一念発起して医学の道を志し、息を引き取る90歳まで、アフリカ・ガボンの地で医療活動に従事した、ドイツ出身のアルベルト・シュバイツァー博士の言葉です。
1952年にノーベル平和賞を受賞し、その賞金さえもアフリカの病院の運営資金に充てた博士は「密林の聖者」とも呼ばれ、自らの富と名声を抛って、病気や死に直面したアフリカの人々にその生涯を捧げました。
昨年の夏、行方不明であった男児を発見し、その命を救ったことで、スーパーボランティアとして一躍有名になった男性が、昨年10月11日付の朝日新聞朝刊で紹介されました。
小学校五年生の頃に母親を亡くし、農家に奉公に出され、飯を食うために必死に働いたそうです。中学を卒業すると、大分県、山口県、そして神戸市の魚屋を転々とし、29歳の時に貯金をはたいて、自分の店を持つまでになりました。
多くの人との出会いに恵まれて、貧しい生活から身を立て、二人の子供を育てるのに十分なお金を稼ぐことができたことに感謝して、65歳の時に、
「世間に、広く恩返しをしたい」
と店を畳み、慰霊や奉仕に力を入れるようになりました。人の「嬉しい」という声を聞くのが嬉しくて、社会への恩返しのつもりで、寄付の申し出も断りつつ、自身の年金の範囲内で活動を続けているそうです。
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