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 しかし、彼らは、ウガンダで難民を支援したいという思いを諦めず、NGOと何回も直談判し、五回目の交渉で、渡航費を自力でまかなうことを条件に、ついにウガンダでの活動を認められました。
 その後は、企画書を手に、渡航費や取材機器を提供してくれるスポンサーを求めて、100以上の企業、団体にアプローチし、実際に足を運びました。その熱意が伝わり、2020年1月には5名のウガンダ行きが実現し、難民の現状取材に当たり、支援活動の第一歩を踏み出したことが報じられていました。
 コンテストが準優勝に終わったこと、NGOから何度も断られたことなど、普通なら諦めてしまうところを、彼らはそうした壁を「垣根」とは思わず、また、自ら躊躇という「垣根」を作ることもなく、乗り越えていったのです。
『六祖壇経』に、
「心が立ち止まりさえしなければ、道は滞りなく続くが、心が立ち止まると、道は束縛されてしまう」と説かれています。
 心の囚われ、こだわりこそが、道を閉ざし、真の喜びや心の自由を奪うと教えます。ここから、私たちは、何事に対しても、心を開く素直さと、自我に固執しない智慧が肝要であることを教えられます。



文・南 省吾

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