水が器に応じて形を変えるように、人は環境や付き合う友人によって感化され、次第に染まってゆくものです。
お釈迦様は、
「どのような友をつくろうとも、どのようにその友と付き合おうとも、やがて人は、その友のような人になる。そのため、悪い友から離れ、よき友と接することが肝要である」
と説かれます。しかし、その一方で、
「悪を化して善に就き、切磋するに法を以てし、忠正誨励するは、友道の義に合う」
と、自らがまず善を修め、仏の教えに従ってお互いを磨き合い、心を込めて相手を教え励ますことが、友として取るべき道である、と仰せです。私たちは、外によき友を求め、内に慈悲の心を育み、自分自身を調えなければなりません。互いに切磋琢磨し、小さな間違いをも正す勇気を持つ仲間でありたいものです。
文・山野 泉
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