「自分自身で考えさせて、それを自分自身でやっていく。『これをやれ』『あれをやれ』と、指示的なことをやっちゃうと、管理職以上の能力って、その組織に出てこない」と語る監督が最も重視するのは、自分の言葉で表現できる人に育てること。選手の自主性を引き出すことで、その持てる能力を最大限に引き出し、組織を生まれ変わらせたのです。
『中峰和尚広録』には、
「志密なれば、行もまた密なり。功深ければ、悟もまた深し」と、求道の心が細密であれば、その修行も綿密に行われ、その修行が深くて徹底したものであれば、悟りも深いものになると説かれています。
人生において、それぞれが果たすべき役割を自覚して、自主的に取り組む。そうした積み重ねが、自らの心を磨き、目標に至る道を、太く、強いものにしていきます。必要なのは、「どうしようか」「どのように乗り越えようか」という積極的な姿勢。何事にも「言われたから」「指示待ち」という姿勢では、得るものも少ないのではないでしょうか。
文・多和 響
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