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 明治から昭和の時代を生きた歌人で作家の与謝野晶子の言葉です。
 大正7年から9年にかけて大流行した「スペインかぜ」は、当時の世界人口の3割である5億人を感染させて、3000万人から5000万人以上の命を奪い、日本でも25万人から45万人の国民が亡くなったといわれています。
 冒頭の言葉は、未曽有の流行病に対して、あらゆる予防と抵抗を尽くすことを国民に呼びかけたもので、それをしないことを、女史は「魯鈍」「怠惰」「卑怯」と厳しく非難しました。
 昨年12月より中国から拡がった、新型コロナウイルスの感染は、拡散防止を図る、懸命な医療関係者の尽力にもかかわらず、今なお感染者が増え続け、被害が増大しています。その中にあって、去る3月11日付の毎日新聞朝刊には、「デマ 新型コロナより怖い」と題して、新型コロナウイルスに関するデマの情報が流布しているという記事が掲載されました。
「お湯を飲めばウイルスが死滅する」「トイレットペーパーが品薄になる」
 事実確認や証拠もない情報の拡散行為が、人々をトイレットペーパーの買いだめという我先の愚行に走らせ、他との差別や分断を生む原因になっていると警鐘を鳴らします。



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