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 中国の戦国時代の思想家、荘周の著作とされる『荘子』にある言葉です。
 機械ができると、機械を使う仕事が起こり、やがて機械に振り回され、「機心」を生じるようになる。機心とは、策略を巡らし、得をしようという心のこと。その心が人の「純白」、つまり善心を失う機縁になると警告します。
「カーナビに頼って、道を覚えなくなった」「携帯電話を忘れると、番号を思い出せず、電話ができない」「パソコンで文章を入力するので、漢字が書けなくなった」など、製品の便利な機能が私たちの生活に影響を与えています。
 平成30年1月、NHKの朝の番組の中で、「いま『不便』が見直される理由」と題して、本当の暮らしの豊かさという観点から、逆に不便さが見直されている事例が紹介されました。
 ほとんどの社員が仕事の空き時間にスマートフォンばかり見ていて、人間関係が稀薄になっていくことに危機感を持ち、「デジタルの時代だからこそ、アナログ的な能力をどう維持するか。それを真剣に考えなければいけない」と、従来型の携帯電話を持つことに報奨金を出し、社員同士のコミュニケーションを活性化させ、業績を向上させた会社。



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