この言葉は、江戸時代の儒学者、貝原益軒の『養生訓』にある言葉です。
「仁」とは、「人間に本来具わっている思いやりの心」のことで、古来、誰もが持つべきものとして人々に受け入れられてきました。貝原益軒はまた、
「医療の根本は、あらゆるものに慈しみの心で人を救わんとする志を存するものである」と説いています。
 日本医師会の「赤ひげ大賞」は、地域に密着して人々の健康を支える医師の功績を讃え、地域医療の大切さをアピールする事業として、平成24年に創設されました。
 三回目を迎えた平成26年は、受賞者の一人に、「陸の孤島」と呼ばれる岩手県大槌町で38年間にわたって医療活動を行う67歳の医師が選出されました。この医師は、震災により甚大な被害に見舞われ、被災地となった大槌町で、医療体制の立て直しに奔走した方です。