中国、宋代の修身作法書『小学』に、
「世間の人は、財産を子供に遺すが、これは危険なことである。私は子孫に安泰へと至る道を遺してゆく」と記されているものです。
古今東西を問わず、子供や孫の可愛さ故に遺した財産を巡って争いが始まり、逆に子孫の幸せを奪う例は、枚挙に遑がありません。大切なのは、子供たちに、「安らぎへの道」を教えられるかどうかです。
平成30年5月12日付の朝日新聞朝刊に、「進学の夢 託して五億円」と題して、学生の支援に役立ててもらおうと、福岡市の男性が九州大学に億円を超える寄付をしたという記事が掲載されました。寄付をした80歳の男性は、高校在学中に九州大学進学を勧められるほど優秀でありながら、家庭の貧しさ故に、進学を諦め、独学で勉強を続けたといいます。
その後、「情熱が執念に変わるまで勉強すれば道は開ける」との努力が実を結び、静電気を使ったコピー機関連の特許を米国で取得し、福岡市で印刷会社を興して、財を成しました。
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