20世紀のフランスの作家であり、第2次世界大戦では軍用機の操縦士であった、サン=テグジュペリの言葉です。目的地に到達するには、そこまでの距離の確認や燃料の準備が必要なように、目標達成にはそれに向けた確かな計画を立案することが不可欠であり、その立案には決意の強さが表れるものです。また、他者と目標を共有し、議論すれば、一人では気づけなかったことに気づくこともあるものです。
ある日の朝日新聞朝刊に、「未来人になりきり 防災考える」と題して、将来世代の視点を採り入れて政策などを考える「フューチャー・デザイン(FD)」と呼ばれる試みが広がっているとの記事が掲載されました。
この考え方は、2012年に、ある大学教授が提唱したもので、そのきっかけは、北米の先住民が七世代先の子孫の幸福を考えて、将来に関わる問題を決めていたことだといいます。FDは、参加者が「仮想将来人」になりきり、遡った過去に何をすべきであったかを話し合い、現在どのような政策を採っておくべきかをグループで議論します。
「地震が発生して、あなたが住む町は、揺れと津波で深刻な被害を受けました。今からタイムトリップします。何をしておくべきだったか考えてみましょう」
参加者は最初は戸惑っていましたが、次第に、「昔の人は、もっと未来のことを考えるべきだった」「資金調達が大切」「災害に強い交通にすべきだった」など、様々な意見を導き出せたといいます。
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