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 戦後の米国映画界最高の喜劇俳優といわれた、ジャック・レモンの言葉です。彼は、戦時中は米国海軍に所属、除隊後に俳優を志して、ウエーターやピアノ演奏のアルバイトで生計を立てながら、苦労の末にハリウッドの看板スターに登りつめました。
 人は、失敗や挫折から多くを学び、そして成長していくものです。彼は失敗という結果よりも、困難から逃げたり、失敗を恐れて何もしないことが、人の心を傷つけるものだと教えます。
 昨年10月に行われたアジアパラリンピック大会。その中で、車椅子卓球の日本代表として競技し、初出場ながらベスト8に進出した、ある青年の姿が、昨年の10月17日、NHKニュース「おはよう日本」で紹介されました。
 この青年は双子の兄として生まれましたが、双子は先天性の骨形成不全症でした。骨がもろい難病で、幼い頃は、おむつを替えるだけで骨折してしまうこともあったそうです。二人は幼い頃から仲がよく、お互いに助け合いながら、成長していきました。小学六年生の時に卓球に出会うと、競い合う楽しさに、いつしか二人の夢はパラリンピックで金メダルを争うことになり、二人で練習を重ねます。
 しかし、平成27年、弟は心臓の持病が悪化して、その短い人生を閉じます。それからの兄は、寝室に卓球台を置いて一心に練習するようになり、卓球に向かう姿勢が大きく変わったといいます。そして迎えた、アジアパラリンピック。ベスト8という好成績に、
「弟が『諦めるな』とか『頑張れ』と見ていてくれる。弟と一緒に見たパラリンピックの夢を絶対に諦めないで、ずっと続けていきたい」と語る姿が印象的でした。



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