19世紀のロシア文学を代表する小説家であり、思想家であった、トルストイの言葉で、
「だが愚かで意地悪であればあるほど、他人の欠点を探す」と続きます。
人は生まれや育った環境が異なれば、その考え方も異なるもの。お互いの意見に隔たりがあっても、謙虚に相手の意見を聞き、相手の目線に立って真摯に意見を交わす。人の度量と誠意は、その姿勢から推し量られ、そこに人との良好な関係が築かれる、と言っても過言ではないでしょう。
昨今、特にインターネット上で、無責任に他を否定、侮辱する意味の「ディスる」という言葉をしばしば聞くようになりました。自分の名前を明かす必要がないからでしょうか、他を貶め、非難することで、日頃の鬱憤を晴らすような書きこみも多いといいます。
去る1月6日の毎日新聞 朝刊には、兵庫県多可町で、「一日ひと褒め条例」が施行されたことが報じられていました。この条例は、町民が職場や学校で、同僚や友人を一日一度褒めたり、感謝の気持ちを伝えたりするように勧めるもので、もちろん罰則や強制力はありません。
その前文で、インターネットやSNSの技術により、「匿名のまま他人を傷つける時代」になったとした上で、
「一日に一度は人を褒める、または感謝の気持ちを伝える」「人の良い言動や成果を見つけ出し、積極的に称賛する」などの条文が記されています。
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