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「人は全員、天から封書をもらってこの世に生まれ落ちてくる。その封書を開いたら、あなたはこういう生き方をしなさいと書いてある。しかし、せっかく天からもらった封書を一回も開かないまま死んで行く人が多い」
 これは明治29年に生まれ、大正・昭和・平成にかけて活躍した、日本を代表する哲学者にして教育者である、森信三氏の言葉です。
 彼は、両親の不縁で幼い頃より、農家であった森家に養子に出されました。養父母にはとても大切に育てられますが、貧乏であったために、小学校卒業後は自ら働きながら勉学を続け、専門教育では様々な人から経済的支援を受けながら学んだ、苦学の人でした。そして哲学に興味を抱き、西洋哲学を学びましたが、さらに探究し、磨きをかけ、より日本人の生き方に合致した「全一学」という学問を提唱しました。
「全一」とは、東洋も西洋も完全に統一がとれて一体であることを意味します。
 この学問は、この宇宙に遍満する真理を明かそうとするものであり、各自が、二度と繰り返し得ないこの地上の生において、自らに授かった天賦の特質を、いかに発揮し実現するかを学ぶものです。



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