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 この言葉は、幕末期の思想家吉田松陰が獄中で、従兄弟の元服式のために書いた「士規七則」にあるもので、この言葉に続いて、「巧詐過を文るを以て恥と為す。光明正大、皆是れより出づ」とあります。これは即ち、
「(武士の行いは)質実で人を欺かないことが肝要である。人を巧みに詐り欺くこと、自らの過ちを取り繕うことを恥とする。公明正大な生き方は皆、この心より生じるのである」
と、武士の心得を記したものです。松陰は松下村塾の精神として、この私心なき誠実を掲げ、多くの優秀な門下生を育てて世に輩出し、そして新たな時代への扉を開いたのでした。
 現在放映中のNHK大河ドラマ「八重の桜」の舞台、会津藩は藩政改革に
「教育の振興」を掲げ、藩校日新館を創設しました。藩士の子弟は10歳になると日新館に入学して、定められた厳しい心得を守り、文武を学びました。
 また、入学以前の6歳から9歳までの子供たちも、同じ町内で10人前後の集まりを作り、年長者が座長となって、掟に従って一日を振り返り反省会を行っていました。
 その掟には、年長者を敬うこと、嘘をつかないこと、そして弱い者いじめや卑怯な行いをしないことなどの七箇条があり、最後は、「ならぬことはならぬものです」と締めくくられました。


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