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 この会社では、若手社員にも情報を分け隔てなく共有させ、企画会議の場では、若手社員の稚拙で世間知らずな意見に対しても、ベテラン社員は批判せずにどんどん発言するように促すそうです。こうして情報量と立場を同じにしたことで、実りのある議論が始まり、若手社員は驚くほど成長し、ベテラン社員の意識改革をも誘発して、組織の活性化や新サービスの開発につながったといいます。
 人それぞれが持つ強みを活かし、短所を補うような最善の心配りをする。そうしたお互いを尊重する環境づくりが、人材育成と組織活性化にとって不可欠なのでしょう。
 釈尊は『法句経』の中で、
「他人の過ちや、為したこと、為さなかったことを見つめてはならない。ただ自分の為したこと、為さなかったことだけを観察すべきである」
と説かれました。
 人の短所や過失ばかりに目を向けていると、自分の言動への反省の心や、人に学ぼうとする謙虚な心を失ってしまいます。人の長所を見つめる目を養ったなら、その人から何かを学びたいという謙虚な心が生まれてきます。
 一人一人がそのように心がける先にこそ、互いが長所を活かし合い、短所を補い合い、真に切磋琢磨できる環境があると心得ます。


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