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 土光氏は、
「組織はダイナミック(動的)でなければならない。たとえばルールを作っても、はじめたときは新鮮味があるが、ちょっとたつとマンネリになってしまう。企業は絶えずダイナミックでなければならない」と、いつも現状にとどまることなく、自ら率先して日々心を新たにして改革を推進したのです。
 朱子学の創始者である朱子は冒頭の湯王の言葉に注釈して、
「湯王は身体の垢を除き去るごとく、心をも洗い清めて旧来の悪習を除き、自らを新たにし、一度のみならず、日々これを新たにし、なおも又、日に新たにして人民を教化した」と記しました。
 私たち一人一人の心もまた、このように、日々新たにせねばなりません。
 欲望と迷いの多い娑婆世界に生きる私たちは、自分では気づかないうちに、思いも寄らぬほど身心に垢が溜まっているものです。蓮如上人はこのことを、
「信心を獲たからといって、説法聴聞もせず、念仏をも称えずに、そのまま放っておけば、せっかく頂いた信心も失ってしまうだろう」
と、説法聴聞と念仏で煩悩を払い、心を日々新たにすべきことを説かれました。
 私たちは明日の命さえ定かではない存在です。生活の馴れを自ら戒め、常に心新たに精進していきたいものです。

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