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 彼女は、ガザで父親の命を奪った心臓病を治す医師になるため、海外の大学で勉強したいと夢を語りますが、目の前に立ちはだかるのは、自由な往来が許されない、境界封鎖という厳しい現実です。発電所も戦闘の被害を受けて、1日4時間ほどしか電気が使えず、夜間は勉強できず、インターネットも繋がらないそうです。それでも彼女は、
「希望を持ち続ければ、よりよい未来が訪れる。医者になって病気に苦しむガザの人々や家族を助けたい」と、勉強に打ちこんでいるといいます。
『法句経』には、
「学ぼうとする人こそ、この地(自己)を乗り越え、この死の世界(地獄・餓鬼・畜生・修羅)と、神と共なる世界(人間・天)を乗り越える」と、志を立てて実践しようとする人こそが、六道界における死と輪廻の苦しみを乗り越える、と説かれています。
 心からの願いは実践を生み、その実践の先に夢が叶うのです。



文・山口 響

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