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 中国の『荘子』に見られる言葉で、物事は、耳で聴かずに「心」を働かせて聴くものであり、そうしなければ、言葉に込められた本当の内容は分からないという意味です。
 相手を慮る心を持つこと。そうした見方で物事を捉えてみると、思わぬ解決策が生まれてくるものです。
 平成29年11月16日付の朝日新聞夕刊に、野生のシカと列車の接触事故に悩む近畿日本鉄道が、「シカ踏切」の設置により事故を減らしていることが報じら
れました。従来からの侵入防止ロープや野獣の糞尿の散布などの方法に代わる、この「シカ踏切」は、線路脇に張った高さ約2メートルの獣害防止ネットに、シカが通ることのできる隙間をつくり、シカが嫌がる超音波の発信を遮断機代わりに使うものです。夜間、親ジカの目の前で子ジカが列車にはねられた事故を見た近鉄社員が、事故撲滅の意を強くして、この仕組みを考案しました。
 平成27年からシカの生態調査を始め、シカには鉄分の補給のため、線路を舐める習性があること、そもそも人が自然環境への侵入者であるという、「シカの目線」が必要であること、そして、列車の運行時間は超音波で侵入を防ぎ、夜間は超音波を止めて、シカが自由に線路を渡れるようにすれば、事故を防げることに気づいたといいます。






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