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 中国の儒教の四書の一つ、『大学』にある言葉です。「身を修めるには、心を正しくすることが必要である」という文に続いて、「忿懥」という感情では、正しさを得られないことを教えます。
「忿懥(ふんち)」とは、「怨み、怒る」という意味です。怨みや怒りとは、敵視している相手に向ける、強い憎しみの感情であり、この思いに囚われると、頭では間違いだと分かっていても、行動に移してしまい、結局、よい結果には繋がりません。「ついカッとなってやった」として、犯罪者の動機が報道されることがありますが、「やった」内容は人それぞれでも、ついカッとなり、後になって反省し、後悔した経験は誰にでもあるでしょう。
 こうした怨みや怒り、憎しみの対極にある心が、慈しみや寛容の心です。
 平成27年11月、パリのバタクラン劇場での同時多発テロで、35歳の最愛の妻を失ったアントワーヌ・レリス氏がフェイスブックに投稿した手記が、「テロリストへの手紙」として注目され、『ぼくは君たちを憎まないことにした』という書名で出版されました。






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