HOME > 珠玉の言葉 本棚 > 本棚44 1頁


 明治時代にあって、いち早く西欧思想を広め、独立自尊の気概を説いた、慶応義塾の創立者、福沢諭吉が著した『学問のすゝめ』にある言葉です。
 予見される困難や障害に妥協して、行動することを躊躇すれば、思考も消極的になるもので、現状維持で満足することは退くことを意味します。それ故に、福沢諭吉は、志の実現には、どのような時も積極的な姿勢を失ってはならないと考えました。
 平成28年5月27日、アメリカのオバマ大統領が、戦後71年を経て、現職大統領として初めて被爆地広島を訪れ、広島平和記念資料館を見学し、原爆死没者慰霊碑に献花する様子が、マスコミを通じ世界各国に報じられました。
 オバマ大統領は2009年、チェコのプラハで「核兵器なき世界」の理念を世界に訴えてノーベル平和賞を受賞しました。しかし、その後は、核軍縮交渉も核拡散防止の取り組みも足踏み状態で、現時点で、世界には1万5千発を超える核弾頭が存在するといいます。
 広島訪問に際しては、アメリカ国内での日本への原爆投下を肯定する声や、側近から上がる反対意見に、訪問すべきか、せざるべきかの非常に厳しい選択を迫られたことは想像に難くありません。
 しかし、原爆犠牲者を追悼するその演説内容と表情からは、被爆者の苦しみを共有したことが察せられ、同年5月28日付の日本経済新聞は、



本棚44 2頁