HOME > 今月の言葉 2頁


 小さなウソの積み重ねが民衆を欺き、築き上げた民主主義と経済の市場原理を侵食していることが警告され、時には、馬鹿正直と言われることを恐れず、「真面目さと正直さを評価する環境づくりが必要である」と提言されています。
 嘘というものには、取り繕い、辻褄を合わせるために、さらに嘘を重ねるという断ち難い悪の連鎖があります。
「この程度ならば問題ないだろう」と、勝手な言い分でつく、「小さなウソ」。他に対する不誠実と侮りが、積み上げた信用を、一気に失墜せしめて、大事に至ったとしても、それは自業自得と心得るべきでありましょう。
『華厳経』において、お釈迦様は、
「弟子よ。偽りを離れ、常に言葉を真にし、言葉を明らかにして、夢でさえも妄語せざれ」と説かれ、言葉には、常に誠実を尽くし、嘘をつかないことを求められました。それは、マッチ一本の小火が、やがて山をも焼き尽くす大火になるように、小さな偽りも放置すれば、他を巻きこんで、取り返しのつかない罪を犯す結果になることを、厳しく教え諭すためだったのでしょう。
 襟をただし、自らの良心に素直に生きる日々を過ごしたいものです。



文・南 省吾


今月の言葉 1頁

1234